
着物が濡れたときの対処方法
着物を着て出かけるとき、多くは入学式や成人式など何かしらのイベントであるケースが多いと思います。家を出た時は晴れていても、帰りに突然のにわか雨で着物が濡れてしまうかもしれません。あるいは、雨上がりに着物を着て出かけたら車などの泥はねで着物の裾が汚れてしまう危険もあります。
濡れた着物をそのままにしていると、シミや汚れが残ってしまう可能性も。雨や泥が着物に付着したときは、慌てずに対応することが重要です。この記事では、着物が濡れてしまったときの対応方法について詳しくご紹介します。
着物が雨や泥はねで濡れたら
雨なので着物が濡れてしまった時は、慌てずまずハンガーなどに干してある程度乾かしてみましょう。最近の着物は撥水性加工が施されており、何もせずとも水分を弾いてくれる仕組みになっている製品が多いのです。着物の表面が少し濡れた程度であれば、ハンカチやタオルなどで軽くふき取れば問題ありません。
一定以上水分が染み込むほど濡れてしまった場合は、状況次第ではプロに依頼してシミ抜きなどをもらったほうが良い可能性もあります。ひとまずある程度乾かしてからシミや汚れが目立つようなら、改めて対応を考えてみましょう。
シミ抜きはプロに任せる
確実に染み抜きの必要な汚れが付着した場合は、早い段階でプロに相談することをお勧めします。ご自身で対応することも不可能ではありませんが、不安があるのなら着物の染み抜き専門家に任せた方が確実です。プロが行う着物の染み抜きにはいくつかの種類があり、素材や汚れの状態に合わせて多種多様な方法が用いられます。
できれば、一般的な総合クリーニング店ではなく着物などの素材を専門に取り扱っている業者を選ぶと良いでしょう。
◆着物のクリーニング費用
染み抜きやクリーニングを専門業者に依頼した場合の費用は、汚れの度合いや素材によって異なります。あとちょっとした染み抜きやクリーニングだけであれば数千円で済むケースもあります。
しかし、染め直しや仕立て直しが必要なレベルの場合は、数万円程度の費用がかかる可能性もあるでしょう。基本的に汚れが付着してから時間が経過するほど、汚れは着物の繊維に染み込むため、比例して染み抜きの難易度も高くなります。費用を少しでも安くするために、早い段階で業者に相談するようにしてください。
なお、撥水加工が施されていない着物の場合は、染み抜き店やクリーニング店のオプションでパール加工と呼ばれる撥水加工を施してもらえます。パール加工を施せば、以後雨などに濡れてもシミや汚れが残りにくくなるのです。
今後も愛用し続ける着物であれば、クリーニングと合わせてパール加工を依頼してみてはいかがでしょうか。